2013年1月22日火曜日

パリバイナイト

本日も、大雪のまま。

昨日、15h30、家を出る。
私の家は、丘の上。駅まで、ずっと坂を下らなければならない。
大雪。路面つるつる。かなりの勾配の坂道。
二年前の大雪の時、ずりっとなって、ばぁーーーんと転んだ。
危うく手首を怪我するところであった。幸い、お尻を打って済んだけど、手首、商売道具。やばいのだ。考えたら、そういう意味では、あまり資本の掛からん商売だ、ピアノ弾き。でも、内的資本は、凄いぞぉー!

そう、普通なら、駅まで七分の道程を三十分掛けてゆっくりゆっくり。
パリ行きの電車も、ちゃんと動いていた。始終、遅れ捲くるフランス国鉄SNCFなのに、こういう時は、意外と定刻通り動いていたりする。やれば出来るんじゃねぇーのかって、フランス人めっ!

乗る。ぼぉーーーと、雪景色。綺麗。
雪の静寂感。沈黙の音楽。人間が、雪の中で、寄り添っている感じ。
車内で詩神様と、お話しながら、パリへ。

着く。メトロへ。乗る。クロカワアズサの舞踏公演会場へ。パリの道、雪、どろでぐちゃぐちゃ。
途中、カフェでビールを飲むか、ちょっと、迷う。でも、寒過ぎ。後、公演中の尿意。やめる。
会場に着く。おぉーーー、レモン入りのホット赤ワイン2euro。飲む。うっうめぇーーー。

知らなかった、三部構成の一夜になっていた。
17h50。アコーディオン。アルトサックス。ダンス。アコーディオンは顔見知りの高名なミュージッシャン。先日の私のコンサート。聴いている内に、むらむらしたのだろう、私が低音部を弾いていたら、いきなり、私の横に座り、高音部を弾き出した。私は、こういう感じ、大好きである。でも、他のミュージッシャンは、普通はマジで怒るだろう。心のスイス人ミュージッシャンには、への河童だ。楽しいじゃん、飛び入りね。18h30。終了。

18h40。電子音楽と詩人。面白かった。30mm。

19h20。クロカワアズサと、コントラバス。コントラバスも高名なミュージッシャン。良く、あっちこっちで見掛けるのに、名前を覚えない。すいません。私は、あまり優秀な営業ではないのだ。自分の売り込みは一切しない。星一徹。孤高のミュージッシャンなのである。これ本当。

アズサには、先日の財津暁平の公演の打ち上げの時に、初めて会った。
お話していて実に楽しかった。で、公演案内を必ず送ってね、と分かれた。だから、初めて見た。素晴らしかったの一言。細々描写はしないけれど、私が大変に気に入った大きな要素は、緊張感と狂気の中に、お笑いが見え隠れすること。この芸当は、大変に難しいのである。

私は、しゃちこばって、「これは偉大なる芸術である」と、やり手側が押し付けてくるこの感じ。これが、大変に嫌いなのだ。それは、聴き手、見ている側の問題で、やり手から押し付けられる筋合いはないのである。アズサには、それがない。素晴らしい。そして、このメカニズムを理解しているやり手側、実に少ないのだ。気に入った。大ファンになった。

実は、アズサも、私のコンサートに同じことを感じたらしい。緊張とリラックスとお笑いが混ぜこぜになった、なんとも、いい感じ。なんか、ちょっと、ふっと、抜けている感じがとても素敵だったそうです。手前味噌だけど.....。へへへ。

会場を出た。20h30。友人と中華へ行こうとなった。地下鉄へ。チケットを出そうとしたら、「裕さん、俺、定期持っているから一緒に入っちゃおう」。私は、無賃乗車は一切しない。けど、日曜日の夜。大雪。チケットのコントロールに遭遇する確立は、ほぼゼロ。で、無賃乗車。降りる。げっ、階段の上にコントロール隊。目配せ。Uターンしたら、後ろにも一人。「ムッシュー、乗車券を拝見」。とっさに、日本人観光客を装うか迷う。ただ、友人が定期券を所持。しかも、すでに、フランス語だ。「はっ、はい、僕、隣町から来ました」。パリに来た時のチケットをポーカーフェイスで出す。おじさん、じーーーと見ている。そもそも、Uターンを見られている。点目だ。なんか機械を持ってくる。差し込む。「改札を通貨したのが、15h45。チケットは二時間有効。ご存知ないのですか?」「へぇ、カッペなもんで、するませんですた」「覚えておいて下さいね。二時間ですよ。では、今回の罰金は、レベル2、半額45euro」

ぶっーーーーー、たった一度の出来心。軽い過ち。ちょっと、友人へ八つ当たりしたい。
わぁっちゃーーー、高い高い、お出掛けになりました。でも、楽しい、パリバイナイトね。


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